12月10日(日),神奈川県の二宮までみかん狩りに行きました.
青空に映えるたくさんのオレンジ色のみかんを前にヒノ・ガ・マンガ(熟したマンゴー)を思い出します.そう,今回の滞在でたくさんのセブワノ語を覚えてきたのです.
今日は,子どもたちの勉強の様子をご紹介します.
フィリピンのデイケア・センターというのは日本でいう幼稚園のようなところで,3歳から6歳くらいの子どもたちが集まります.ただし人数がとても多いのに先生の数は少ないため,午前のクラスと午後のクラスに分けるなど工夫をしているようです.今回行ったクラスも午前の1クラス目は30人近く,午後は40人以上の子どもが騒ぎまわる中,先生は1人で大変そうでした.このようなクラスがロンダ中にたくさんあるというのですから,子どもの数の多さがわかっていただけると思います.その子どもたちは紙の薄い,小さなノートを使って,英語の勉強や数字の勉強をします.もちろん,できる子もできない子もいますし,いたずらっ子も恥ずかしがりやもいます.
2時間のクラスの合間にはなんと「スナックタイム」があります.教室の外には即席のお菓子屋さんがあり(昔の駄菓子屋さんみたいなものです),子どもたちは2ペソ3ペソ(5円とか10円)を握り締めてスナックやアイスキャンディーを買います.教室ではみんながワイワイをお菓子を食べながら走り回ります.もちろん,お菓子屑は床に散りばめられ,蟻が集まります.そこを子どもが転がり・・・私に抱きつき・・・だんだんと私はベタベタになっていきます.最初の日こそ気になり「手を洗いたい」と言ったものの,先生が水を出すために建物の裏まで行って何やらしてくれたのを見て,翌日からはズボンが私のお手拭になりました.
ひとつ,悲しくなったのが消しゴムです.写真の少年が右手に持っている鉛筆,わかりますか?多くの子どもは鉛筆の上についた小さな消しゴムを使っています.でもこんなのすぐに磨り減ってしまいます.周りを止めている金属部分しか残っていません.それなのに,間違いを直すときにその金属部分でごしごし消すので,薄い紙は切れたりします.日本の子どもはカラフルな消しゴムをいくつも持っていて,大人は小さくなると使いにくいからとすぐに捨ててしまいます.でもこの子たちはもうなくなった消しゴムを信じて消し続けているのです.
そこで,私は消しゴムを彼らへのクリスマスプレゼントをしようと思いました.
現地に行って実際に見て,本当に必要なもの,がわかってよかったです.
さてこれはサンタクルズ・デイケア・センターへの道のりです.道の脇はバナナやパパイヤ,ブーゲンビリアなどの木々が茂っていて,なかなか良いところです.トライシクルに乗っているとみんなが「ハーイ」と声をかけてくれます.ときどきは「アンニョン」なんて挨拶されます.
高校生にもなると,お昼休みにインターネットカフェに集い,オンライン対戦ゲームに夢中になっています.その様子はまるで日本の子どもたちと同じです.嬉しいような,寂しいような,不思議な気持ちになりました.ただしまだ自宅までコンピュータは普及していないようで,子どもがインターネットに接する機会はまだまだ少ないとのことです.
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